製菓製パン先生のスイスパン2002年 12月の日記より。扱っているテーマの関係で、 たまに製菓製パン関係の方と知り合ったりする。 今日は、そのうちの一人の方の講演を聞きに、 シュトゥットガルト近郊まで行ってきた。 南ヨーロッパのパン。 ここらへんの個人経営のパン屋さんも、 大手のチェーンパン店に押されて、 なかなか厳しいらしい。 そういうわけで、このシュトゥットガルト近郊のパン組合も いろいろと講師を招き、勉強会を企画し、 新しい方向探しという感じであった。 南欧のパンは私には全く趣味の世界。 今日えっちらおっちら一時間半電車に乗っていったのは、 どちらかというと知人に会うためだ。 彼はスイスとの境で、ケーキ&パン学校の先生をしている。 ここからはちょこっと遠いので そう滅多には会えない。 知人はそろそろ50代になろうという頃であるが、 そうは見えず、とても男前。 非常に礼儀正しく、紳士的で、親切。 しかも開放的、社交的で気さく。 彼の教えている学校には、 日本からも何人か パン作りを習いに来たらしい。 この間来た人は、 今東京で、 大使館とかにパンをオーダーで届けていると言っていた。 知らなかったんですが、 スイス独特のパンは、 天火の上火を350度にして焼くそうな。 「えー! それじゃ焦げちゃうじゃないですか!」 といったら、 「いやいや、下火は280度で、生地が粉1kgに対して水800gの割合で作られているから、だいじょうぶなの。」 とその同僚の方がおっしゃっていた。 それで、高熱のオーブンに入れられた生地は、きゅっ!っと縮こまって、上へと膨らむんですって。 なるほどなぁ。 「だから独特の穴が開くんだよね」 そして、頃合いを見計らって、さっと温度を下げる、と。 食べてみたし、スイスパン。 でもね、最近は、健康志向かついろんなパンを一度に焼くでしょ。 そんな高温で焼いたら外のパンの生地は焦げる でも外のパンの生地にあわせて焼いたら、 その特別な生地はだれてしまう。 というわけで、 いずれに妥協しても パンの質はおちるわな~と その同僚人は嘆いていた。 帰りに、 デモ用のパンをいくつか ころころと袋に入れて持たせてくれた。 「これを食べたら、 そこら辺のパン屋のパンはもう食べられないよ。」 さっき、友達と一緒にいくつか食べてみた。 う、うまぁい。 確かに、これだけうまいパンは久しぶりに食べた。 久しぶりといったって、 うちの近くのパン屋だって捨てたものじゃないのよ。 でも、これはそれに輪をかけて美味しい。 うまい。 う~ん。 明日の朝ご飯が楽しみだぁ。 でも、彼のパンがなくなったら、 そのあとはまた元のパンなのか・・・・・(T-T)ハフ ま、それはそれ、 まずは明日の朝ご飯を夢見て ねようっと。 ジャンル別一覧
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